子猫のお迎え|最初の1か月の社会化と接し方

子猫のお迎え|最初の1か月の社会化と接し方

子猫を迎えるのは、保護成猫を迎えるのとはまったく違います。保護成猫はたいてい隠れてしまうので、飼い主さんの役目はそっとしておいて待つことでした。子猫はその逆です。ソファの背からころんと落ちたり、リクライニングチェアの下にもぐり込んで出られなくなったり、床のヘアゴムを獲物のように追いかけたりします。この数週間でいちばん力がいるのは、子猫について回って安全を守ってあげること、そしてこれからの数週間で教えてあげられることを大切にすることです。というのも、子猫を家に迎えたその日から、発達の「黄金期」は少しずつ終わりに向かいはじめているからです。

子猫は「小さな大人猫」ではありません

はじめて子猫を迎える方は、つい「大人猫の小さい版」だと思ってしまいがちです。フードも用品も大人猫と同じで、量を少なめにすればいい、というふうに。でも、この思い込みがいろいろな失敗のもとになります。8〜16週の子猫は、一生に一度しかない発達期の真っ最中にいて、社会化も、遊び方も、「この世界で何が当たり前か」という感覚も、その多くがこの数週間で土台になります。今してあげることが、3歳になったときの愛猫の姿に影響していきます。

この記事は、8〜16週の、母猫から離れて自分で暮らしはじめたばかりの子猫を対象にしています。まだ8週になっていない場合は、母猫のそばにいるのがいちばんです。この時期に必要なのはミルクでの授乳、保温、つきっきりのお世話で、それはまた別のお話になります。16週を超えている場合、この記事の多くはあてはまりますが、時間的な余裕はぐっと大きくなるので、保護猫を迎えた最初の1か月のほうが参考になるかもしれません。

お迎え前にしておきたいこと

お迎えの時期

子猫を何週で迎えるかは、その子が母猫と一緒に育ったかどうかで大きく変わります。

母猫と一緒に育っている場合は、できるだけ遅く迎えるのが理想です。 ブリーダーで生まれた子、保護施設で母猫と一緒に保護されている子、TNR活動で一緒に保護された子など、母猫ときょうだいがそばにいる子猫は、できるだけ長く一緒にいさせてあげましょう。2017年に5,726匹の猫を対象に行われた調査では、8週より前に母猫から離された子猫は、成猫になったあとに攻撃的な行動や常同行動(じょうどうこうどう/過剰な毛づくろいなど、同じ動作を意味なくくり返してしまう行動)を示す割合が明らかに高かったと報告されています。一方で、行動上の問題がもっとも少なかったのは、14〜15週で迎え入れられたグループでした。12週がひとつの目安で、14週ならさらに安心です。

そばに母猫がいない子猫の場合は、事情が違います。 理由はさまざまで、置いていかれた子、TNR活動で単独で見つかった子、母猫とはぐれたり、早くに母猫を亡くしたりした子などです。こうした子に「12週まで待つ」というルールはあてはまりません。ケージにそのまま12週まで置いておくと、人とのふれあいの貴重な時間を奪うことになり、社会化にはかえってマイナスです。この子たちにとって、年齢より大切なのは次の2つです。2〜9週にきちんと人に触ってもらえていたか、そしてお迎え時点で体調が整っているか(自分でドライフードを食べられる、体重が安定している、最初のワクチンが済んでいる)。多くの保護施設では、こうした子は8週前後で譲渡が始まります。

どちらの場合でも、お迎え前に、フォスター(一時預かり)の方やブリーダーに、その子のこれまでの暮らしを聞いておくと参考になります。どれくらい抱っこされてきたか、肉球を触られたり口の中を見せたりするのに慣れているか、掃除機やインターホンの音を聞いたことがあるか、どんな人に会ってきたか。こうした答えのほうが、「何週目か」よりも、その子がどんな下地を持っているかを、よく教えてくれます。小さいうちからよく抱っこされ、ていねいに育てられた子は、たとえ8週でも、ケージで12週まであまり人に触られずに過ごした子より、早く人に慣れてくれることが多いのです。

用意しておきたいもの

ペットショップで一通り買いそろえる必要はありませんが、子猫には大人猫とは違う、いくつか必要なものがあります。

用品なぜ子猫に必要か
子猫用フード(今まで食べていたものと同じブランド)子猫は成長が早く、一口あたりに必要なカロリーや栄養が大人猫より多くなります。お迎え初日にフードを変えるのは避け、たとえ気に入っているブランドがあっても、まずは元のフードを続けましょう。
入口が低くて浅いトイレ大人猫サイズのトイレは、小さな子猫には縁が高すぎて入れないことがよくあります。
今まで使っていたものと同じ猫砂初日に猫砂まで変えるのは、不慣れなものを一つ増やしてしまうだけです。
浅くて広めの水の器子猫は狭くて深い器を嫌がり、水を飲む量が減ってしまうことがあります。
浅くて広めのフードの器子猫は体が小さく、ひげも敏感です。深くて狭い器はひげに当たって食べづらいので、浅いお皿のほうが食べやすくなります。
爪とぎ(縦置き・横置きをいくつか)「どこで爪を研いでいいか」を学んでいる時期で、この数週間で習慣が決まります。縦の支柱と横置きのパッド、それぞれ好みが分かれることもあるので、両方用意しておきましょう。
猫じゃらしや羽根のおもちゃ(種類を2つ以上)毎日一緒に遊ぶので、これは必要になります。遊び方は後ほど説明します。
ドアの取り外しができるキャリーケース初日からお部屋に置いて寝床として使うと、「キャリー=動物病院」という苦手意識を持たせずにすみます。
爪切り子猫の爪は伸びるのが早く、肉球や手足を触られることに早めに慣らしてあげましょう。
体重計体重の変化を記録するために、キッチンで使う小さなはかりで十分です。

子猫向けの安全チェック

子猫の安全対策は、大人猫向けよりもさらに徹底しておきたいものです。大人猫はだいたい何ができて、何をしてはいけないかを知っていますが、子猫は知りません。お迎え前に、家の中を一度ゆっくり歩いて、次のような場所を確認しておきましょう。

  • ひも状のもの。毛糸、ヘアゴム、リボン、デンタルフロス、クリスマスツリーの飾り、裁縫用の糸など。猫がひもを飲み込むと、片方の端が引っかかり、もう片方が腸に引っぱられてどんどん張っていき、腸をひどく傷つけて、手術が必要になることもあります。猫はとくにひもにじゃれつきやすいので、すべて手の届かない場所にしまい、ソファの下も一度確認してください。
  • リクライニングチェア。子猫は機構の中に潜り込んでしまうことがあり、誰かが座ったり背もたれを倒したりするときに挟まれてしまう危険があります。家にある場合は、操作する前に子猫がどこにいるかを必ず確認するルールを、ご家族みんなで決めておきましょう。
  • トイレのフタ。子猫が落ちると自力で出られないことがあります。最初の数週間は、フタは閉めたままにしておきましょう。
  • 窓のブラインドのコードのループ。首が引っかかって締まってしまう事故が起きることがあります。ループを切るか、手の届かない高さにまとめておきましょう。
  • 洗濯機・乾燥機。常にドアを閉めて、運転前にもう一度中を確認するクセをつけましょう。
  • ベランダのすき間。子猫は思っている以上に小さなすき間を通り抜けてしまいます。
  • 小さくて飲み込めるもの。コイン、ビーズ、ピアスのキャッチ、小さなレゴ、輪ゴムなど。
  • 有毒な植物や食品。とくにユリは強い毒性があり、花粉を少しなめただけでも急性腎不全(きゅうせいじんふぜん)を起こすことがあります。「高い場所に置く」ではなく、家の中から完全に出してしまうのがおすすめです。
  • 洗剤・洗浄剤。シンクの下ではなく、ドアが閉まる収納の中にしまいましょう。
  • 垂れ下がっているコード類。ブラインドのコード、ランプ、家電のコードを、子猫はかじってしまうことがあります。

このリストは長く感じるかもしれませんが、ほとんどは「実際に何かが起きるまで気づかない」ものです。何かが起きてからやり直すよりも、お迎え前に一度しっかり確認しておく方がはるかに楽です。

お迎え初日

多くの子猫は、長く隠れていることはありません。着いてすぐにキャリーから顔を出し、部屋を一周して飼い主さんの膝に飛び乗ってくる子もいれば、家具の下に半日ほど隠れてから出てくる子もいます。どちらも普通です。

初日は、まず小さな部屋を「ベース」として用意しましょう。これは繊細だからではなく、初日からいきなり家全体に放してしまうと、目を離した瞬間にどこに行ったかわからなくなってしまうからです。空き寝室や書斎など、ドアを閉められる場所なら十分です。フード、水、トイレ、爪とぎ、おもちゃをいくつか置き、飼い主さんは床に座って、子猫が自分から出てきてくれるのを待ちましょう。

その小さな部屋で落ち着いた様子を見せたら、たいていは数時間以内、長くても翌朝くらいに、部屋の外に出してあげても大丈夫です。はじめて家の他の場所に行くときは、ほかのことは後回しにして、ずっと後をついて歩いてください。この時間で、お迎え前のチェックで見落としていた危険にきっと気づきます。

最初の夜は、多くの子猫が鳴きます。母猫、きょうだい、慣れていたにおいから離れたばかりで、不安になるのは当たり前です。別の部屋で自分で乗り越えさせるか、すぐそばで一緒に寝かせるかは、どちらでも大丈夫で、正解はありません。元の家から持ち帰った敷物を(においを残すため、洗わずに)そばに置いてあげて、静かで照明を少し落とした部屋で過ごせれば、ほとんどの子猫は数日のうちに落ち着いていきます。そのあとは1日18〜20時間ほど眠り、ときおり夜中に走り回るのも正常です。生活リズムや対応は愛猫の睡眠ガイドで解説しています。

社会化期:早いうちに世界に慣れさせる

子猫には、新しいものを特に受け入れやすい時期があります。行動学では敏感期と呼ばれ、だいたい次のように進みます。

2〜7週

敏感期の中心。人に対して友好的になるかどうかは、多くがこの時期に決まります。

8〜14週

窓はまだ開いています。中心の時期を過ぎ、少しゆっくりになるだけです。

14週以降

さらにゆっくりになりますが、閉じてしまうわけではありません。少し根気があれば大丈夫です。

この時期、子猫は世界を学んでいます。どんな人、どんな音、どんな動物や環境が安全なのかを見きわめている時期です。早く出会うほど、そしてそのとき安心して過ごせるほど、大人になってからそれを「当たり前の日常」として受け入れやすくなります。

(もし12週を過ぎてからお迎えすることになっても、決して遅すぎることはありません。母猫やきょうだいと長く過ごすことで、もう一つの同じくらい大切な土台が育ちます。気持ちが安定し、遊ぶときの力加減も覚えるのです。むしろ、母猫から早く離れすぎた子のほうが、大人になってから神経質になったり、噛みやすくなったりする傾向があります。)

おうちでしてあげることは、とてもシンプルです。大人になってから出会う日常のものに少しずつ触れさせて、そのたびに楽しく、無理をさせないこと。トレーニングも指示もいりません。その瞬間に安心していれば、それで十分です。触れさせてあげたいものは、だいたい次のようなものです。

  • いろいろな人:友人を一人か二人呼ぶくらいで十分で、パーティは開かないでください。床に座っておやつを差し出してもらい、隠れたければ隠れさせてあげましょう。大切なのは、知らない人が来ても怖くないと感じてもらうことで、お客さんに好かれるかどうかは二の次です。
  • 体をさわること:やさしく抱っこする、肉球をさわる、口を開けて歯を見る、やわらかいブラシで数回なでる、爪を1本ずつ切っておやつをあげる、キャリーに5分入れて中でごはんを食べさせる。これらはこれから15年、数か月に一度はすることです。今のうちに慣れておけば、爪切りもキャリーもずっと楽になります。
  • 家の中のいろいろな音:掃除機、インターホン、ミキサー、テレビ、料理の音。いきなり掃除機を動かしながら近づくのはやめて、まずは離れた場所で小さな音を聞かせ、そばにおやつを置いて、少しずつ距離を縮めます。
  • キャリーと車:短いドライブに連れて行きましょう。行き先はどこでも、動物病院でなければ大丈夫です。帰ったらおやつをあげて、翌週もう一度。「キャリーは必ずしも動物病院ではない」と小さいうちに知っている猫は、その後15年ずっと付き合いやすくなります。
  • ほかの動物:犬や先住猫がいる場合は、多頭飼いの段階的な対面法に沿って進めましょう。子猫は大人猫より早く慣れますが、手順は省かないでください。

こうしたことには裏付けがあります。イギリスの保護施設の研究では、2〜9週のあいだに人によくなでられ、抱っこされた子猫は、1年後に人をあまり怖がらず、飼い主さんとの絆も強かったと報告されています。サンプルは多くありませんが、結果ははっきりしていました。

ただ、うまくやろうと頑張りすぎて、無理をさせてしまうのは逆効果です。この時期にひどく怖い思いを一度でもすると、そのことに対して長く続く恐怖が残ってしまうことがあり、何もしないよりかえってよくありません。ですから、気楽にいきましょう。毎回やさしく、回数は多めに、必ず食べものや遊びとセットで、そしていつでも逃げ道を残しておくことです。

食事と成長

子猫は、必要なカロリー、たんぱく質、脂肪のどれも大人猫より多く、その差は小さいうちほど大きくなります。最初の1年間は子猫用フードを与え、早めに大人猫用へ切り替えないようにしましょう。栄養が足りず、体が小さく育ってしまうことがあります。与え方は少量をこまめに、小さいうちは1日3〜4回、1歳に近づいたら1日2回に減らしていきます。量の目安や切り替えの時期は、愛猫の食事ガイドをご覧ください。

週に1回、キッチン用のはかりで体重を量って記録しておきましょう。見てほしいのは、ゆるやかに右肩上がりの線です。平らになったり下がったりしたら、動物病院に相談する目安です。もう一つ、よくある誤解を訂正しておきます。8〜16週の健康な子猫なら、1食抜いても、一晩食べなくても十分に耐えられます。この月齢の子猫75匹を一晩絶食させて追跡した研究でも、低血糖(ていけっとう)を起こした子は1匹もいませんでした。(数時間ごとの授乳が本当に必要なのは、6〜8週未満のごく小さな子猫です。)たまに1食抜くくらいは心配いりません。何食も続けて食べないときが、動物病院に電話するサインです。

ワクチンと医療

これからの数か月、愛猫は一連のワクチンを受けます。6〜8週ごろから始めて、数週間ごとに1回ずつ、16週を過ぎるまで続けます。なぜ何度も打つのでしょう。母猫から受け継いだ抗体が初期のワクチンをブロックしてしまい、その抗体が消えるタイミングは子猫によって少しずつ違うからです。16週を過ぎるまで続けることで、少なくとも1回はきちんと効いた、と確認できます。くわしいスケジュール、それぞれのワクチンが何を予防するか、日本での狂犬病ワクチンのきまりは、すべて猫のワクチンガイドにまとめてあります。

お迎えから1〜2週以内に、初回の健診を予約しましょう。ワクチンの相談のほかに、体のチェック、便検査、寄生虫の駆除もしてもらえます。しっかりした保護施設から来た子でも、お腹に寄生虫を持って帰ってくることはよくあります。避妊・去勢手術も、たいていこのときに相談がはじまります。時期はおおむね5〜6か月ごろです。これまでの医療記録があれば、いっしょに持って行きましょう。

遊び方

子猫はとても激しく遊びます。取っ組み合い、追いかけっこ、飛びかかり、噛みつき。どれも正常な猫の遊びで、もともと持っている狩りの本能を練習しているようなものです。飼い主さんの役目は、どこまでがよくて、どこからがだめかを教えてあげることです。

いちばん大切なルールは、手や足をおもちゃにしないことです。10週の子猫にとって、布団の下で動く指はとても楽しい遊び相手です。でも5kgの大人猫になると、同じ遊びが「足首を待ち伏せて噛む」行動に変わり、そうなってから直すのは大変です。猫じゃらし、投げるおもちゃ、長い棒など、歯と手足のあいだに距離を取れるものを使いましょう。遊んでいる途中で手を噛んだら、その場で遊びをやめて、立ち上がって離れます。何度かくり返せば、ちゃんとわかってくれます。

1日2回、1回10分ほどで、たいていの子猫には十分です。大切なのは、その途中で本当に何度か「捕まえさせてあげる」ことで、遊ぶ長さはそれほど重要ではありません。見えるのに捕まえられない状態が続くと、猫はストレスを感じます。レーザーポインターはその典型です。ある調査では、レーザーでよく遊ぶ猫は、光や影をじっと見つめるような反復行動を示しやすい傾向があり、その多くは追えても捕まえられないことが原因と考えられています。使うなら、最後に光が消えた場所におやつやおもちゃを置いて、本当に捕まえられるものを残してあげましょう。

1匹で迎えるか、2匹で迎えるか

子猫は2匹で迎えるほうが、1匹よりかえって楽なことが多いです。子猫同士で遊んでお互いに体力を使い、飼い主さんが留守のあいだも一緒にいてくれます。これは一人で全部カバーするのは難しい部分です。住まいと予算に余裕があるなら、同じきょうだいの子を2匹一緒に迎えるのは、いちばん楽な選択のひとつです。

1匹だけでも問題ありませんが、その分、時間をかける必要があると考えておきましょう。一緒に遊ぶ時間を多めに、スキンシップもこまめに、できれば健康で完全室内飼いの大人猫と定期的に会わせてあげられると理想的です。1匹だけの子猫、静かな小さな部屋、そして留守がちな飼い主さん、という組み合わせがいちばん大変です。すでに大人猫がいるおうちなら、新入りは「1匹」より「2匹」のほうがうまくいきます。子猫同士で遊ぶので、先住猫にべったりくっつかずにすむからです。先住猫がいちばん嫌がるのは、新入りに付きまとわれることなのです。

受診の目安

子猫を見ていると驚かされる行動が多いものですが、ほとんどは正常な範囲です。激しく遊んだあとに突然倒れるように寝てしまう、しゃっくり、フードを切り替えたときの一時的なゆるい便などはよく見られます。ときどき少量だけ吐くことも健康な子猫で起きますが、くり返し起こる嘔吐や続く嘔吐はそうではありません。

その日のうちに動物病院に連絡したい状況は、次のとおりです。

  • 短い休憩では戻らないぐったり感。おもちゃにまったく反応しない子猫は、普通ではありません。
  • 2食以上連続して食べていない
  • 下痢が続いている。とくに血が混じっている、お腹が張っているときは要注意です。子猫の寄生虫はとても多く、治療できますが、まず診断が必要です。
  • 嘔吐をくり返している
  • 呼吸が苦しそう
  • お腹が腫れている、硬い、触ると痛がる
  • 1時間以上続く跛行(はこう/足を引きずる状態)
  • 口やお尻からひもや糸が出ている絶対に引っ張らないでください。さきほどお話しした、ひもの飲み込みによる緊急事態です。すぐに動物病院へ連れて行ってください。

いちばん大変で、いちばん報われる1か月

最初の1か月がいちばん集中する時期ですが、それで終わりではありません。この1か月を過ぎると、愛猫は「フル充電の小さなモーター」のような姿から、少しずつ猫らしくなっていきます。社会化もまだゆっくり続いていて、4週目で急に終わるわけではありません。ずっと続けたいことがいくつかあります。週に1回はキャリーに入れて中でごはんを食べさせるか、動物病院ではない短いドライブに連れて行くこと。そうすれば「キャリー=動物病院」にはなりません。爪切り、ブラッシング、歯のチェックは、数秒さわっておやつを一つ、それで十分です。1日2回の遊びの時間も、やめずに続けましょう。

子猫の世話は、その子について回って世界を見せ、まだ体をうまく動かせないうちは安全を見守ってあげること。体力と注意力が試されます。でも、今この数週間にかける時間は、3歳になったときの愛猫の姿を大きく左右します。しばらくすると、心があたたかくなる小さな変化に気づきはじめます。フードの袋の音を聞いて走ってくる。爪切りのときに暴れなくなる。お客さんが来ると自分から歩いていく。夜、自分から飼い主さんのそばで眠る。どれも偶然ではなく、「してあげたことがそのまま返ってくる」あの数週間に、実際に手をかけたからこそ育ったものです。

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